サトウナツキ インタビュー後編|「今、かいてる」ということ

シェアする


様々な表現で幅広く活動されているサトウナツキさんへのインタビュー、後編です!

前回の記事「サトウナツキ インタビュー前編|絵と言葉。夏と海」も是非合わせてお読みください。

今回の後編ではサトウナツキさんの作品中でも印象深い、「言葉」や「夏」についての思いや使用されてる画材のことなどのお話をお伺いしてきました。

インタビュー後編へ!

-サトウナツキさんのプロフィールにもある「夏」が好きな理由は?

夏って何してても気分的にノスタルジックになりませんか?「冬に自転車を漕ぐ」より「夏に自転車を漕ぐ」方がノスタルジックになるというか…。
「蝉の声が聞こえる」とか「空が青いぞ」とか。夏って透明感があるし、夏の言葉やシチュエーションが好きなんです。

-ワンピースの女の子が多いのは…夏っぽいからですか?

夏っぽいからです笑 自分もワンピース好きなんです。
昔、「自分以外の誰かの記憶に残ってる自分の姿がワンピース姿であってほしい」っていうのを聞いた時「それめっちゃいいじゃん!」と思って。
私も思われたいし「記憶に残ってる女性の姿がワンピース」っていうのも響きがいいなあと思って。

-マッチ箱へのこだわりは?

マッチ箱は高校の時から好きでした。
ちっちゃいものってかわいいじゃないですか。

この中に世界観が閉じ込められてるのがすごいかわいいなって思ってて。
大学一年生の学祭の時に物販で何を並べようってなったときに、ポストカードより物質感あるものも並べたいなって思って。

ポストカードって、ファイルとかにしまっちゃったらきっとなかなか目に入らないんじゃないかなあと。そんな時に、マッチ箱が思いつきました。箱状の小さいものってかわいいし、珍しいしこれいいんじゃ?と思って始めました。

イラストが女の子なので、女の子にウケるかなと思ったら意外に男の人とかおばあちゃんとかも買ってくださって。
タバコを吸うからとか、家のろうそくをつけるからとか。

昔、マッチ箱は喫茶店でよく置いていたこともあって、懐かしいと思う方もいるそうで。自分が予想していた方々以外の、層の幅が広くって「これ面白い!」って思ってます。


-初めて作品が売れたのはいつですか?

イラストで初めて売れたのはこの作品だと思います。

(町中の虹を吸収する|2015)
確か、2015年にお迎えいただきました。初個展が終わって数ヶ月後ぐらいですかね。

私と同じぐらいの年の人からおじさんまで、年齢層も広いなあと感じます。
コラージュ作品は確かもっと前に売れました、2012年でしたかね。


(19.5 years old (Ⅰ)(Ⅱ)|2012)

ってコラージュのインタビューになってる…笑

-全然構いませんよ!今はイラストとコラージュ、どっちの方がとかありますか?

わかんないです!どっちも同じくらい好きです!

表に出してるのはイラストの方が多いですけど、自分の中ではどっちも好きです。

使用されてる画材を見せていただきました


-水彩、青色だけじゃなくて満遍なく揃えられてるんですね。
青色はこの3色のみなんですか?

そうですね〜確かホルベインの12色セットみたいなのを買ったので揃ってます。
青色はこの3色以外に何色かあるので混色させたりとか…。

インクの方は結構お気に入りですね。今は平行してどちらも使ってますけど、インクばっかり使ってる時期はありました。

発色めちゃくちゃいいんですよ。

-ノートはいつも持ち歩いてるんですか?

なるべく持ち歩いたり、今日要りそうって時とかに持つようにしてます。

これ使い始めたのは大学入ってから何で4、6年使ってます。なんか使いやすいんですよ。

-ちらほらある付箋は?

日記をテーマに個展をした時、どの日記を使おうと思って。日記があるところに付箋を貼ったやつですね。

-タイポグラフィっぽいラフもたくさんありますが好きなんですか?

そうです!デザインが好きなので!

イラスト描く人って絵ばっかりっていうイメージですけど私の場合文字とかが多くて…。

一つにまとめた方が時期も集中するしバラバラにならないのでノートにはなんでも書きます。

これとか今度のdMのラフですね

腕のところがちょっとだけ違います。

-DMは全部デジタルで作成されたんですか?

線をアナログでして、それ以外はデジタルですね。

色塗りは紙をスキャンしたやつに色を合成したりとか…。
デジタルで絵を描いてた時期はなかったんですが、授業で習っていたので。

-絵を描くスタート地点って何から始まりますか?言葉とか、音楽とか、体験とか。

絵にして残したいなあというのはあります。

文字が先だったり、絵が先だったりとかは特に決まってないです。
たまたま描いた絵を自分の記憶に紐付けたりすることもありますね。

-言葉に対してこだわりを感じますがどうしてですか?

日記とか、自分の気持ちとかを文字に起こすっていうのは昔からしていて。あの時、こんな感情だったとか思い返しながら、作品にするっていうことが多いです。

単純に文章とかを書くのが好きっていうのもありますね。
本とかはあまり読まないんですけどね…(笑)

文章っておもしろいな、と思ったのは、川上未映子さんという小説家さんの影響です。

たまたまテレビで川上さんがインタビューで喋っていて、「こういう文章を書くのが好きなんですよ」ってルーズリーフを映していたんです。

そこに書いてあったのが、「水曜日が落ちてる」とか「水たまりを持ってきました」のような、つじつまのあっていないような、自由な文章がひたすら書いてあるのを見たんです。

「こんな文章の書き方あるんだ、面白いな」って思ったのがきっかけでした。

-文字の雰囲気が日記ごとに違ったりしていますが、これはその時の気持ちで変わってるんですか?

そうですね。ケータイにメモしたりもするんですけど文字に起こす事にこだわるのって「何で書かれてある」とか「文字の形」とか「書き文字だから伝わるところ」が影響するから、あえて書き起こしてるんです。

同じ内容でも違う字体、字間で書くとまた印象が変わるじゃないですか。「今書いてる」ことに意味があると私は思うんです。

-なるほど。確かに同じ言葉でも文字として形に書き起こすことで、存在する意味が変わるような。
これからの目標は何ですか?

コラージュとイラストが別の方向向いてるんですけど、どっちも好きなので一つにできる何かがないかなあとか考えたり、いま画材とか、自分の絵の描き方とか、自分の中で色々試したりしているんです。

それをはっきりさせたいっていうのもあります。

絵はもっともっと上手くなりたいです!

そして、絵を見てくれる人がもっと増えたら嬉しいなあって思います。色々ですね、色々頑張りたいです!

-これからも応援してます。ありがとうございました!!

個展「それは掬いの話、あるいは。」

    光と影で見えたり見えなかったりする中での生活の記録。
    ここで暮らす風景はやけに急ぎたがる。
    もしくは私がそこに突っ立っている。
    久しいから愛しいと思うのは昔からそうで、
    私たちはあの時のようにうまく生きることができない。
    だからこの青に盲目になってゆく世界。

今回インタビューさせていただいたサトウナツキさんの個展「それは掬いの話、あるいは。」は本日が最終日です!
サトウナツキさんの描かれる滲んだ青色と、言葉が存在する夏の空気を是非味わっていただけたらと思います。

-会期
2017年7月5日(水)-7月17日(月)
日-木 11時-19時
金・度 11時-20時

-会場
eLicaffe by Cafe-inn
〒531-0075
大阪府大阪市北区大淀南1-3-18

0
トップへ戻る